京都大学 名誉教授
森谷敏夫 氏
ヒトの筋肉は勝手に動くものではなく、脳が動かしているのです。つまり、運動は脳と筋肉の連関でなされるのです。今回、京都大学とのコラボで作成したダンスプログラムはストリートダンスのエッセンスが運動生理学的に盛り込まれており、認知症の予防・改善のみならず、エネルギー消費を考慮した肥満やメタボ対策としても大いに期待できる内容となっています。
日本ストリートダンススタジオ協会と京都大学健康科学センター、京都大学 森谷敏夫名誉教授は共同で、体脂肪率が気になる方の体脂肪を減らすための方法を研究しています。
一般的に肥満である人は、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病になる可能性が高いことが知られています。しかし近年、標準範囲の体重の人であっても、体脂肪が多いと肥満の人と同様、メタボリックシンドロームになる可能性が高いことが分かってきました。肥満の人を対象とした方法は数多く実施されていますが、標準体重でも体脂肪の多い人を対象とした体脂肪を減らす方法に関する報告はほとんどありません。そこで体脂肪を減らす方法の開発をはじめ、その効果を検証することとなりました。
以下①②の2つの条件の両方に当てはまる方が、NWOです。
BMIは正常体重の範囲内にもかかわらず、体脂肪率が高い人がNWOです。
この研究ではWHOの定義に基づき、NWOをこのように定義しています。
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この取り組みで私たち日本ストリートダンススタジオ協会(NSSA)は、最小限の努力で最大の体脂肪の燃焼を目指す燃焼系ダンスプログラムの制作を目指しています。
「しんどい運動=とても痩せる」ではないにもかかわらず、痩せるためには一般的にしんどい運動が必要と考える方が多いという現状があります。しんどい運動をすることが好きな方にとっては、どんなにしんどくても継続的に続けられるのだと思いますが、普段から運動をあまりしていない方にとっては、しんどい運動を新たな運動習慣にすることはなかなか困難なことだと思います。
今回のダンスは、サッカーと同程度の強度で設計されたダンスプログラムなのですが、普段からあまり運動をしていない方であってもダンスのリズムに乗って楽しく効率的に階段を30分間かけて登るのと同じほどのカロリーを消費することができ、あまりしんどくならずに体脂肪を燃焼させることができるようにプログラムを作成しています。ダンスを踊りながら全身の筋肉を効率的につけることが出来て、その結果、基礎代謝がアップして脂肪が燃焼しやすい体を段階的に作ってゆきます。
5つほどのダンスのステップのみが繰り返される形で構成された1曲のダンスプログラムを3カ月かけて習得してゆくダンスプログラムです。まずは足の動きだけを習得するプログラムから開始して、足の動きをマスターしたら手も動かせるように、少しずつステップアップしてゆきます。マンション等でも実施がしやすいように、ダンス実施時の振動音などにも配慮して作成しています。ダンスを全くしたことがない方でも取り組むことが出来るように、映像にはわかりやすい指示が音声で入っています。
ヒトの筋肉は勝手に動くものではなく、脳が動かしているのです。つまり、運動は脳と筋肉の連関でなされるのです。今回、京都大学とのコラボで作成したダンスプログラムはストリートダンスのエッセンスが運動生理学的に盛り込まれており、認知症の予防・改善のみならず、エネルギー消費を考慮した肥満やメタボ対策としても大いに期待できる内容となっています。
健康づくりのカギは、毎日(出来るだけ多く)やること、続けること、だと思います。そのためには『楽しむこと』が何より大切です。みんなで一緒に、ストリートダンスを通じて楽しんで、結果的に健康になれる、そんなプログラムが出来上がりました。健康に興味がある人はもちろん、健康に興味がない、今の自分は健康、と思っている人たちこそ、参加してみませんか?10年後にあの時参加してよかったと思えるはず?・・・
ダンスをしたことがない人にとっては「自分はダンスなんてできるはずがない!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、このダンスプログラムはダンス未経験の方にモニターとして実際に踊ってもらいながら作成したプログラムなので、未経験の方もまず一度試してみてください!「これならできそう!」と感じてもらえると思います!
気合の入った筋トレを始めても続かないから、トレーニング効果を実感できない。お家時間の隙間を使って、気軽に楽しくできて、あまりしんどくなくて、なのにしっかりシェイプアップできるプログラムがあれば・・・。そんな私でも続けられそう、やってみたいと思うプログラムを作りました。楽しく続けて、燃えやすい体を一緒に作っていきましょう。